2019年6月16日日曜日

6/16:佐藤亜紀子氏リュート講習会

名古屋(アート空間スカーラ)にて,リュート奏者の佐藤亜紀子氏によるルネサンス・バロック時代のリュート独奏とアンサンブル公開レッスンをテオルボで受講・聴講しました。

受講はアンサンブル・レッスンで,ソプラノ歌手2名とともにクラウディオ・モンテヴェルディ (1567-1643) の〈おお,慈悲深きイエス〉(SV313) および〈聖なるマリアよ〉(SV328)を予定していましたが,時間の都合で前者だけの講習となりました。

〈おお,慈悲深きイエス〉は一見シンプルに書かれていますが,短い曲ながらもどう歌って通奏低音弾いたらいいか悩んでいて,言葉に応じてふさわしい音型と和声が付けられていますし,実際には色々ドラマがあってそれらを分析してどのように表現すれば良いかということを,テオルボによる通奏低音と歌ともども佐藤氏および前日の演奏会でも演奏された国枝俊太郎氏(リコーダー,バロック・フルート)の両者から多くの示唆を頂きました。

また,佐藤氏による
レクチャー「知っておくと便利な通奏低音の『オクターフの規則』について」
では,定番の和声進行の奏法を実践的に行ないました。
(実は昨年の名古屋バロック音楽協会夏期セミナーの通奏低音講座にて参加者のうち3名が習っていたので,良き復習になりました)

その他に,テオルボでの通奏低音法に関してジュゼッペ・サンマルティーニ (1695-1750) のアルト・リコーダー2本によるソナタ第9番で学び,
バロック・リュートのソロ曲の演奏法に関してドニ・ゴーティエ (1597/1603-1672) によるジグとクラントを,
テオルボのソロ曲の演奏法に関してジョヴァンニ・ジローラモ・カプスベルガー (1580頃-1651) によるカナリオのカンパネッラ奏法や左手の運指,
アレッサンドロ・ピッチニーニ (1566-1638頃) によるトッカータ第4番にて旋律をつなげるための運指,
ロベール・ド・ヴィゼ (1655頃-1732-3) によるパサカーユの装飾やラスゲアードの奏法についてそれぞれに多くの知見を得ました。

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