昨日の合わせで、CacciniはともかくMonteverdiはミーントーンの方が良さそうということを改めて確認して、今度はそれでやってみましょうということになったので、テオルボをまたミーントーンのフレッティングにしました。
「また」というのは、「16〜17世紀の宗教合唱曲を歌う会」ではミーントーンで歌い演奏しますので、オルガンがそう調律されているだけじゃなくてテオルボもヴィオラ・ダ・ガンバもそのようにすることが求められます。
合わせを3ヶ月ほどして本番なので、1年のうちそのくらいはミーントーンにしていることもあって、自分の耳がそうなっているので、本来の平均律(に近い)ものにもどすと、それが本来だろうとわかっていても落ち着かないのと、番外弦を耳で調律する時にF#とEとBとG#は低めに、B♭とCはつい高めにしてしまって、チューナーで合わせ直します。
テオルボなどのフレット楽器をミーントーンにすると不均等なフレッティングになるので、一番最初は本当に慣れなくて苦労しましたが、慣れると長3度がとても美しいのでそれを含む和音も楽しいですし、音程のデコボコ感も面白いです。
ただ、異名異音になり、1フレット目は平均律と比べると高めになるので、5コースのE♭は良いのですが(4コースのGと長3度純正)D#としては(和音では)使えないので、タスティーノ(貼り付けフレット)を貼ります(これで3コースBと短6度純正になります)。
4コースと7コースの1フレット目もA♭になってG#としては使えないので、これもタスティーノを貼って7コースはG#がE(2コース)と短6度純正に、4コースでG#が2コースのEと長3度になるようにしています(4c1fについてはそうせずに2c4fはA♭ではなくてG#なのでそこで取ることも勧められています)。
これで通奏低音は納得の響きになったので気持ち良いです。
ソロ曲は曲によっては異名同音が普通なのでうまく合わないこともありますが、そこは選曲でカバーの予定ですが、cの和音が3コース4フレットがE♭ではなくてD#で低くて使えないので、1コース6フレットを使うようにしないといけないのを今日の練習では忘れていました…。
写真は以前のでタスティーノなしですが、フレッティングはおおよそこんな感じです。
リコーダーはいつもの《笛の楽園》とHotteterreでしたが、後者はフレンチのアンサンブルをやっている中で最近イネガルは頑張って不均等にせずに、均等だけど本当にきちんと均等にせずにやはりフランス語の単語を喋っているつもりで吹くしかないと思って、気持ちだけはそうしています。
頑張って不均等にすると大抵は佐渡おけさとか盆踊りになってしまうので…。
前者もそろそろ16〜17世紀のディミニューションの教則本に戻ろうと思います。